リエとキコの愛のぶっちゃけマンガ対談
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2009/10/23 (Fri)
両国花錦闘士 選者:キコ
選者よりひとこと「相撲に対する見方が変わる」
 
 
リエ「これ、作者が相撲好きだから描いたの?」
キコ「わからん。でも前にも『ファンシイダンス』っていうお坊さんの世界を描いたことがあったから、みんなが知らなくて、でも知りたがっている独特な業界に興味があるのでは?伝統的な業界。ある意味タブーとされている分野」
リエ「セリフ回しが個性的な気がする。セリフにおけるカタカナ率が高い。『そーゆーコト』『どーゆーワケ』とか」
キコ「言われてみればそうかなあ」
リエ「これは作者の個性?それとも時代の流行?」
キコ「う~ん。どっちかといえば作者の個性だと思う」
リエ「私は文章の流れが途切れるのが好きじゃないから、このカタカナがちょっと…」
キコ「絵も独特だしね。車も人間も建物も浮いてるみたいでしょ。ふわふわしていて。それが『陰陽師』にはピッタリだった」
リエ「みんな口がすぼんでる」
キコ「作者が変な人だもん。昔はもっと読みにくかったよ。話が飛んだり、ギャグがわかりにくかったり。ノリが独特だから、最初はついていくのに時間がかかるかも」
 
 
リエ「結局主人公は誰なの?」
キコ「桜子に懸想されるこの相撲取りでしょ」
リエ「そうなの?この女レポーターじゃないの?」
キコ「え?そう?最初の頃は、一瞬そんな感じだっけ?」
リエ「そういうのがわかりにくい」
キコ「言われてみれば、混沌としてるかもね。私は誰が主人公だとか考えてもみなかった。どれがメインディッシュなのかわからないまま、出されるものをスイスイ食べて違和感なかった感じ」
リエ「桜子が、ジャニーズ事務所の社長みたいな人ですよね。自分とこのタレントを『いい子ね、ポチ』って…すごい」
キコ「そういう桜子が好き。で、どんどん桜子の話になっていく。父親の隠し子だの芸大出身だの、すべてが破天荒。もしかして主役は桜子?」
リエ「どうなってんの?この人(笑)」
キコ「秘書をグーで殴ったりね(笑)」
 
 
リエ「桜子はレズビアン?」
キコ「どっちでもイケるのよ」
リエ「結局桜子が最強っていうマンガ?作者が相撲の話に飽きてきたのか、どんどん桜子メインになってる気がする」
キコ「桜子がいなかったら面白くないよ、これ」
リエ「要するに、桜子という変な性格の女に、みんなが振り回されている話?」
キコ「で、桜子に振り回され続けたけど、土俵の上には誰も近づけないんだ。これが相撲取りのあり方だ、みたいなことをしみじみ実感するこの終わり方が…ちょっとねえ。この人が相撲取りだったことなんて忘れてたのに、急にそんなこと言われても(笑)」
リエ「唐突。もしかして連載打ち切り?」
キコ「結局これは相撲マンガじゃないのよ。最初は相撲マンガだと思ってたけど」
リエ「きっと作者も最初はそのつもりだったんですよ!」
キコ「それが桜子の登場で、こんなことに(笑)」
 
 
リエ「全てがヘンすぎ(笑)。桜子みたいなのがいたら、大変だよ」
キコ「兄弟の両方とつきあって、駆け引きしたり。でも、ああいうアイドルの芸能プロダクションの女社長って、本当にこんな感じなのかもよ。絶対にそう思って描いてる(笑)」
リエ「わからんな~」
キコ「桜子のファッションがどうよ。すごい勘違い(笑)」
リエ「問題発言もすごい。『皇室のお見合い写真じゃないんだから』とか」
キコ「さりげなくすごいこと言ってる」
リエ「すべてが突飛なのに、それでちゃんとみんなを牛耳っているところがこわい」
キコ「桜子以外もすごいこと言ってるよ。相撲取りをトド呼ばわりしたり」
リエ「私にはわけがわからないとこが多いんですけど(笑)」
キコ「わかる人にはわかるっていう。そもそもこういうとらえどころのない毒のある作品を描く人。『陰陽師』が異色なんだよ。だって、これにはちゃんとストーリーがある(笑)。原作モノだから」
リエ「番外編が面白いですよね~」
キコ「番外編、大好き。でも、桜子しか語るべきことがないというのも、どうなの?」
リエ「桜子が相撲取りを好きなのはなぜ?」
キコ「強い人が好きなだけ」
リエ「え?そうなの?」
キコ「いきなり『桜子のために勝って』だよ。ディスコで鬢付け油の匂いをかぎ、未知のジャンルの男を見つけたわけ」
リエ「で、暴走(笑)」
 
2009/10/23 (Fri)
沈夫人の料理人 選者:キコ
選者よりひとこと「SMグルメマンガ」
 
 
キコ「これ、明らかにSMでしょ」
リエ「沈夫人がSで、料理人がM」
キコ「お互いがお互いを増長しあって、だんだんドSとドMに…幸せな関係だ(笑)」
リエ「沈夫人のいとこが面白い」
キコ「うん」
リエ「あの性格の悪い沈夫人が、苦手とする人なだけある」
キコ「ほんと、沈夫人の気持ちがわかるよ」
リエ「沈夫人の召使いも性格悪そう」
キコ「沈夫人を基準にしてるから、自分のことをまともだと思ってるよ。あの子」
 
 
リエ「沈夫人、毎日何してるんだろ」
キコ「本当にヒマそうだよね。有閑マダムって感じ」
リエ「旦那はすごい年上だし」
キコ「ヒマつぶしに料理人を精神的にいたぶって、おいしい料理を食べる。それだけのために生きているような女」
リエ「あんなにおいしい物ばっかり食べてダラダラしているのに、太らないのかな」
キコ「グルメだけど、食べる量は少ないんじゃない?おいしい物を少しずつたくさん食べたいという贅沢な女なんだよ」
リエ「ひと口くらいしか食べてなかったりして」
キコ「おいしい!って言う、あの至福のひと口で充分なのかもよ。で、また次の新しいおいしいを求めて、料理人にプレッシャーをかける」
リエ「尽きないですよねえ」
キコ「沈夫人の胃袋がある限り、このゲームは終わらない」
 
 
リエ「最初、作者は男だと思った」
キコ「私も。少年誌連載だし、この絵柄からしてありうる。表紙を見た時はホラーかと思ったけど」
リエ「影を緑色で描くのやめてほしい(笑)」
キコ「評判がいいから、勇気を出して買ってみた。でも、本棚に並べるとすごい違和感。背表紙がオドロオドロしていて(笑)」
リエ「沈夫人があんまりきれいじゃないから、てっきり男が描いたかと思った」
キコ「顔がだんだん丸くなってきてない?」
リエ「口元がリアル。くにゅっとしていて生き物みたい(笑)」
キコ「でもこの女心は、男には描けないよ。自分を崇めている卑屈な男をいじめてみたいという心理は、男にはわからないと思う」
リエ「そっか。男にはこういう駆け引きは描けないね。沈夫人の心のつぶやきがいっぱい。その言葉の悪さにビックリした」
キコ「横顔が嫌!とか(笑)」
リエ「要するに全部嫌!とか(笑)」
キコ「すごく生理的でしょう。沈夫人の感覚が。サバサバしてるところもあって」
リエ「女同士の心理戦もよく描かれてる」
キコ「このマンガ、ほとんど心のセリフで成り立ってるね。料理人も、ああだこうだといっつもグチャグチャ考えていて、悩みがワンパターンだからイライラする。で、つい沈夫人に同化(笑)」
リエ「そういうところは、やっぱり女にしか描けませんよね」
2009/10/23 (Fri)
花咲ける青少年 選者:リエ
選者よりひとこと「男のチャイナ服姿によろめいた原点」
 
 
キコ「あの自信家の王女には、ガッカリさせられたよ」
リエ「花鹿とは両極端。2人はプラスとマイナスって言われてたわりには、たいしたことなかった」
キコ「華々しく登場した時は、おお~っ!この生意気なお姫様が何をやらかしてくれるかと。花鹿とどんな対決をするのか待っていたのに…期待ハズレもいいとこ」
リエ「花鹿と同じくらいの存在感があるかと思ったら」
キコ「ただの純情な娘(笑)」
リエ「世間知らずだったから、だまされて恋をして、霊力が失われたという展開ですよね」
キコ「なぜこんなに詰めが甘いの?分量的な問題で、当初の構想が消化しきれなかっただけ?」
リエ「一応アンケート結果を見ながら、連載していたらしいけどね」
キコ「あそこまで思わせぶりに登場させといて、これはないよ(笑)」
 
 
キコ「花鹿みたいに無邪気で美人で頭のいいキャラ、ちょっとムカつくんだけど(笑)」
リエ「この作者のマンガ、こういうタイプが多いみたいですよ」
キコ「ふ~ん」
リエ「少女というより少年」
キコ「女じゃないよね」
リエ「マンガの中ではきれいって言われてるけど、べつにそこまできれいじゃない」
キコ「色気はない」
リエ「ないね」
キコ「中身も子供すぎ。いくら無人島に隔離されていたとしても、あの年になって男の人に一緒に寝ようって言う?言うのかな?そういう学習してないと」
リエ「少年同士みたいな感覚なんでしょうね」
 
 
リエ「それはそうと、アニメ版で花鹿の名前のイントネーションがヘン。ジカだと思っていたのに、カジカって平坦なんですよ」
キコ「若い子がよく言う『クラブ』や『彼氏』みたいな発音?」
リエ「そう。なまってる感じ。おかしくない?弟もビックリしてた」
キコジカだよね」
リエ「でしょ?でも、あのアニメは作者が監修してるはずだから、作者もあれでOKということは、やっぱりあれでいいの?」
キコ「作者は最初にすべてお任せしてしまっていて、今更訂正できないとか」
リエ「作者も、まさかカジカの発音があんなことになるとは思っていなかったから、ノーチェックだったとか。でも、じゃあスタッフはみんなあの発音で違和感なかったということでしょ?それが不思議」
キコジカと思うけど」
リエジカの方がかわいい」
 
 
リエ「誰が好き?」
キコ「そりゃクインザだよ」
リエ「やっぱり~!悪役好きですよね」
キコ「身を犠牲にして悪に徹するあたりがいい。私、昔から主役はダメなの。ウルトラマンを見てた幼少の頃から。主役よりナンバー2。そしてスーパー悪役」
リエ「でも主役だって、いいでしょ?」
キコ「主役がいいのは当たり前じゃん。そういう風にできてるんだから。それに一票を入れるのは抵抗がある」
リエ「リーレンは?」
キコ「リーレンはカッコよくて好きで当たり前。改めて聞かないで」
リエ「実は私がチャイナ服に目覚めたきっかけが、リーレンとらんま。男のチャイナ服ってとこがポイント」
キコ「何歳の時?」
リエ10歳くらい。それまでは、チャイナ服といえば女の子だったから」
キコ「なるほど」
リエ「男ならではの、この裾さばきとか立ち姿にしびれる」
キコ「太極拳やカンフーができるみたいな」
リエ「あと、リーレンが頭のいい中国人なのがいい」
キコ「こういう華僑が出てくるマンガ、これ以前になかった?」
リエ「うーん」
キコ「前からありそうだけど。でも、こんなにスマートじゃないかも」
リエ「世界を股にかけてるのが好きなんですよ。視野がグローバルなのが」
キコ「スケールがでかい。だから、10年以上前のマンガだけど、今読んでも古臭くない」
 
 
キコ「絵柄的にキャラの区別があんまりつかなかったんだけど」
リエ「え~?なんで~?」
キコ「髪型で区別するしかない。だから顔のパーツがアップになってると、誰?って」
リエ「え~そんな」
キコ「もうちょっと、瞳や顔の輪郭で固体認識できるようにしてほしい。パッと見てハッキリとわかるように」
リエ「まあ、わかるけど(笑)」
 
 
リエ「ところでカールの番外編、意味わかった?」
キコ「ああ、あの『約束』っていうやつ」
リエ「どう思った?」
キコ「このエピソードだけ、他とはちょっと毛色が違うよねえ」
リエ「思わせぶりでしょ?どう解釈すればいいのか…この東洋人って誰?」
キコ「私はすんなり納得したけど」
リエ「どう納得したの?!」
キコ「あの人とあの人の話かって」
リエ「どの人とどの人?」
キコ「東洋人はリーレンのことでしょ。で、この人がカールに焼きもちを焼いてる」
リエ「ええ?」
キコ「カールにそういう過去があったということだよ。本編でもあったじゃん。学生時代にそういう仲がどうのって。男同士の」
リエ「つまり、ゲイってこと?カールが」
キコ「ゲイじゃなくても、男子寮でそういうことがあったりするじゃん」
リエ「それまあ、そうだけど」
キコ「で、嫌味を言われたカールが『キャンセルするぞ』っていじわるなこと言うの。すごいな。このセリフを言う時のでかいコマが。映画でいうとアップシーン」
リエ「いきなりでかいコマですよね!意味がわかんなくて驚いた」
キコ「要するに、男に焼きもちを焼かれるような過去が、カールにあったということですよ」
リエ「やっぱり!!」
キコ「この番外編、いいの?カールがこういう人だってバラして」
リエ「本編でも、カールってもしや…?と思うシーンがあった」
キコ「最初は花鹿に夢中だったのに、だんだんリーレンに惹かれてなかった?」
リエ「妙にアドバイスしたり…親切だった」
キコ「花鹿に振られてからは、花鹿のことなんかどこへやら。花鹿をどこまで好きだったのかもあやしい」
リエ「カールが他の花婿候補に比べて影が薄かったのが不思議で…でも、実は違う意味でこんな役割があったのか(笑)」
キコ「それがこの番外編で明らかに」
リエ「花鹿は僕のミューズだって言ったでしょ。あれは花鹿を女とは見てないってこと?」
キコ「だいたいカールって女性恐怖症だよ。お姉さんたちにいじめられて。井戸に突き落とされたりして」
リエ「女は嫌いだけど花鹿は大丈夫だったのは、花鹿はカールにとって女神つまり人間の女じゃなかったということ…?大問題だ、こりゃ(笑)」
キコ「この番外編は、ふ~ん、ああそうなんだって感じだったけど、この友達が気になったよ。顔見えないし」
リエ「そうそう!」
キコ「カールは昔の恋人と友達としてつきあっているけど、相手はカールに未練があるわけ。そこでカールが焼きもちを焼かれて」
リエ「そうですよね!!そういう話ですよね!」
キコ「女性不信に陥ったカールが、学生時代は別の方向で発散させてたんじゃないの?」
リエ「でも、それは学生時代限定だと思ってた…そういえば、だいたい仲のいい男同士でディナーやコンサートに行かないよね」
キコ「だから、これはデートの約束だよ」
リエ「そっか~!だからタイトルが『約束』(笑)」
 
 
キコ「最初から花鹿とリーレンがくっつくのはわかりきってたけど、そこまでがなかなか」
リエ「じらすじらす」
キコ「わかるよね。花婿レースでリーレンが最初から本命なのが」
リエ「でも、弟は全くそう思わなかったらしい。ゼロから誰かを選んでいく話だと信じてたみたい」
キコ「え?リーレン以外は当て馬なのが、わからなかったの?まあ、男にはわからないのかもね」
リエ「本当にわからないみたい(笑)」
キコ「少女マンガの法則がわからないというのもあるかもよ。リーレンと花鹿をくっつけるために、これだけ手の込んだ仕掛けをする世界が」
リエ「だいたいリーレンがカッコよすぎるでしょ。だから最初から主役に決まってるのに、男はそれに気づかない」
キコ「リーレン対他の男。リーレンが、実は自分も花鹿が好きなのにどうする?って話。女は最初からそれがわかっていて、読んでいくんだけどねえ」
リエ「謎解きも、登場人物は知らないけど読者は知ってるわけでしょ。彼らがいつ気づくのかを見守ってる」
キコ「一体誰があの王子の隠し子なのかと思いながら、読んでたよ。世代がよくわからなくて混乱しつつ」
リエ「血のつながった男女がその秘密を知ったらどうするやろとか、そこがハラハラ」
キコ「知っても、2人ともそんなにショック受けてなかったみたいだけどね(笑)」
 
 
キコ「虎之助、最初はかっこよくなかった?」
リエ「ええ?そう?」
キコ「まさかこんな端役になるとは…だんだんまじめに描いてもらえなくなったし(笑)」
リエ「私は虎之助について考えたことない。興味ない。だた、服がダラッしてるなあということくらい(笑)」
キコ「服がなんだかね」
リエ「そういうファッションの時代だから」
キコ「それはそうと、ユージィンがそんなにステキだとは思えない」
リエ「同感」
キコ「悪魔のような美形という設定になってるけど、そう?そこまで美しい?」
リエ「そんなに美しく描けてないと思う」
キコ「他の人とあんまりレベルが変わらないでしょ。目じりの具合いがちょっと違うだけで。色気がないし」
リエ「目じりを下げて一生懸命色っぽくしようとしてるけど。むしろ目じりは下げずに上げたらよかったのに」
キコ「悪魔のようなプレーボーイには見えないよね。普通じゃん」
 
 
リエ「みんなリーレンが好きみたいですよ」
キコ「そりゃリーレンが一番カッコいいよ~!当たり前」
リエ「で、ユージィンのキャラがリーレンに対抗しきれてない」
キコ「黒髪と金髪。東洋と西洋。その対決かと思いきや、意外に影が薄かった」
リエ「カールはもっと影薄い」
キコ「カールは中途半端だよねえ。彼は彼で物語を抱えているんだけど、なんか弱い。このレースのメンバーに入らなくていい(笑)」
リエ「カールはカールで完結してるから」
 
 
リエ「ファン一族がすごい!カッコイイ!」
キコ「さすが華僑だよね~。恐ろしいまでの一族結束。チャイニーズ・マフィアを連想する」
リエ「そして最後に、リーレンの部下がリーレンを引き止めるために、なりふりかまわないことをしでかす(笑)」
キコ「あれには笑った。いきなりキャラが立ってきてさ。そんな人だったっけ?」
リエ「個人よりも一族。組織優先。すさまじいな」
キコ「それにしてもこの愛蔵版、なんで最終巻の背表紙だけに花鹿の顔が?ヘンだよ。書店で並んでいると」
リエ「何も考えてないんですよ!」
キコ「花鹿ってずっと見た目が同じだね。大人になったら、髪でも伸ばしたらいいのに」
リエ「活発なイメージを壊したくないんでしょ」
キコ「活発な美少女っていう?」
リエ「どうしても美少女には見えないんだけども(笑)」
キコ「髪の色が時々変わらない?カラーで見ると」
リエ「少女マンガというものは、髪の色がたまに変わったりするんですよ」
 
 
キコ「いきなり登場する花鹿のライバルは、『ガラスの仮面』でいうところの詩織さん?」
リエ「でもリンリーは中国人だから、詩織さんより気が強い」
キコ「中国人なのに、この髪型はないよねえ。三つ編みだよ?チャイナドレスも着てない」
リエ「ほんとほんと。せっかく中国人なのにもったいない」
キコ「でも、あんまりきれいだとマズイのかな。花鹿と張り合える女であってはならない。あくまでもチョイ役ということで、力の入れ具合をこの程度にしたとか」
リエ「あまりに花鹿をおびやかす女だと、展開上困るし」
キコ「無敵だもんね。花鹿。誰かギャフンと言わせてほしい(笑)」
 
 
リエ「リーレン、花鹿と結婚してバーンズワースを継いで、また一族に戻ったらいいのに。両方やればいいと思う」
キコ「そんなこと許される?」
リエ「一族の方から頭を下げてくれば」
キコ「う~ん。そんなにうまくいってほしくないな」
リエ「なんで~?(笑)」
キコ「花鹿がさ~。あまりにもみんなに助けられて、まっすぐな人生を無邪気に歩んでるから、そんな展開は嫌だ」
リエ「花鹿って傷ついていないですよね」
キコ「ほとんど悩んでないし、傷ついてない。恵まれすぎ。今時のマンガにはいないキャラ」
リエ「むしろ今時のマンガでは、みんな傷つきすぎだと思うけど(笑)」
キコ「まあ、活劇みたいな話だからこれでよしとして」
リエ「少年マンガに近いというか」
キコ「でも、花鹿がしょっちゅう逃げ出したり、自信満々でどこかに飛び込んだりするのがムカつく~何回もワガママ言って。誰にでも受け入れられると思ってんな。いいかげんにしろ(笑)」
リエ「そんな(笑)」
 
 
リエ「ファン一族では男しかチャイナ服着ていないのが、不思議だ」
キコ「女性はドレスを着てるよね」
リエ「なんで女は着ないの?」
キコ「同じ血が通っている一族しか着てはならないとか」
リエ「だったらリンリーは?」
キコ「わかった!あれは制服なんだよ。ファン一族上層部の」
リエ「え~?」
キコ「だってほら、みんな似たようなデザインじゃん」
リエ「制服…そんな発想なかったです(笑)」
 
2009/10/21 (Wed)
ポーの一族 選者:キコ
選者よりひとこと「永遠のヴァンパイア・マンガ」
 
 
リエ「シーラって、そんなに重要キャラなの?」
キコ「うーん」
リエ「最初に死んだし、自分の中ではあんまり印象がなくて」
キコ「シーラの正体がバレたお陰で、えらいことになったわけよね。それまでは、ヴァンパイアのイメージがただただ恐ろしい化け物だったから、美しい奥様シーラが冒頭いきなり登場して、へぇ~っていうのはあったかも」
リエ「もうこの作品が型になってる?」
キコ「そう、新しいヴァンパイア像のひな型。これ以降のヴァンパイアはポーの一族の多大な影響を受けてるから、あんまり面白くない。映画化された『インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア』も、なんか似てた」
リエ「それは逆輸入?ライオンキングみたいな?」
キコ「永遠の命。寂しいヴァンパイア。途中で人間を仲間に引き込むというパターンは、ソックリだねえ。その映画見た後このマンガ読みたくなったもん。で、読んでやっぱりすごい。こっちの方が上だと(笑)」
 
 
リエ「アランが死んだけど、あれはどうして死んだわけ?」
キコ「時計台に服がはさまれて、炎の中に」
リエ「あれは焼死?衝撃死?死んだ原因がわからん」
キコ「うーん」
リエ「というのは、そんなにヴァンパイアでいることが嫌なら、自分で死ねばいいやんと思うわけです。馬車や電車に飛び込むとか…あの男爵もそれで死んだでしょ。だったらなんでしないの?」
キコ「うーん。ヴァンパイアは自殺しないんじゃあ…自分で手を下しては死ねない運命になってるとか」
リエ「え?そうなの?自殺禁止?」
キコ「自殺では死ねない宿命も一緒に背負ってるとか(笑)」
リエ「うーん」
キコ「だいたいポー以前のヴァンパイアは、死にたいなんて思わないの!悩まないの!」
リエ「事故みたいな形でしか、死ねないんか…」
キコ「わかりませんが」
 
 
リエ「アランがすごくかわいい!性格が!」
キコ「私、男の子を見てかわいいとかあんまり思わないから」
リエ「え~っ!!」
キコ「純粋なところがかわいいってよく聞くけど、そう?」
リエ「ちょっとおバカな言動が、しょうがないなあって。そこがかわいげがあるっていうこと。ほら、そういうセリフもあったじゃない」
キコ「あったっけ?」
リエ「覚えていてくださいよ!」
キコ「ごめん、アランといえば死ぬとこだけ。準主役なのにねえ…」
リエ「なついてるでしょ。エドガーに。そのくせたまに逆らったり。そこがかわいいの」
 
 
キコ「バラのお茶とか、本当に作ったよ。高校生の頃。当時そんなん売ってなかったし」
リエ「ポーの村があるんですよね。普段は人間に溶け込んでるけど、本当はその村を本拠地にしてるんですよね」
キコ「そうだっけ?」
リエ「覚えていてくださいよ!」
キコ「作者は神の視線。このエピソードって、まだまだいくらでも描けるわけじゃん。実際だいぶ経ってから番外編出したり。でもそれをやらないところがえらい」
リエ「絵が変わっていても嫌だし」
キコ「雰囲気が壊れるのが一番危険。寝た子を起こすな。死人に口なし」
リエ「何言ってんですか?」
キコ「年表にすると、やっぱりエピソードが矛盾してるらしいよ」
リエ「やっぱり」
キコ「そしてこの終わり方。どれだけショックだったか…切ないわぁ」
リエ「え?もうこれで終わり?って感じ」
キコ「このあっけなさが何とも。こんな重要人物を…世は無常」
リエ「エドガーは生きてるの?」
キコ「どっちかなあと思わせつつ、でも生きてる生きてる」
リエ「でも、あのままでいたら死ねるわけでしょ。せっかく死ねるのに」
キコ「そんなに死んで欲しいの?」
リエ「いえ、私も生きてると思ってます!」
キコ「妖怪人間ベムの最終回みたいだね」
 
 
リエ「私にはシーラの淡白さが不思議。もと人間とは思えない」
キコ「血がほしさに男を誘惑までして」
リエ「なんで油断して脈を触らせたのかなあ。あんなに注意されてたのに」
キコ「医者だから、たまたま触ってすぐにわかってしまったんだよ」
リエ「愛するシーラが死んでも、それでバレたわけだから、悲しむヒマもなく逃げるんですよね男爵。ヴァンパイアって大変~落ち着いて弔うこともできず」
キコ「それにしてもこれ、結構最初の頃にバタバタ死んでるなあ」
リエ「よく読むと、実は怖いですよ」
 
 
キコ「エドガーは脅迫されて、不本意ながらポーの一族になったわけよね」
リエ「未成年がヴァンパイアになったら、大変。いつまでも年を取らないから、すぐに怪しまれてしまう」
キコ「もとから年寄りを仲間にしたらいいのに」
リエ「それでもなかなか死なないから、怪しまれる」
キコ「どっちにしろダメか」
 
 
キコ「やっぱり萩尾望都は明るいね。絵柄が」
リエ「ヨーロッパ風。悲惨な話でも明るい読後感がある」
キコ「性格が明るいんじゃないのかな。あっけらかんとしたところがあるという。問題を客観視できるし」
リエ「案外、根が楽天家?」
キコ「関係ないけど、萩尾望都が本名というのがすごいよね。お父さんがモーツァルトファンだったから、それで望都」
リエ「あの時代にすごいハイカラ」
キコ「モーツァルトでよかったよ。もしベートーヴェンのファンだったら、ベン。ブラームスファンだったら、ブン?ドボルザークファンだったら…」
リエ「もういいです(笑)」
2009/10/21 (Wed)
テレプシコーラ 選者:キコ
選者よりひとこと「これはバレエマンガではありません」
 
 
キコ「ちかちゃん、なんで死んだのかねえ。がんばるって言ってたのに」
リエ「それはウツだからですよ。ウツ。完璧主義者だから」
キコ「医者はわからんの?バレリーナの足とバレーボール選手の足の違いが」
リエ「うちの母と弟がとにかく大ショックを受けて…。弟は自分がバレーボールやってたもんだから、絶句…こんなことがあるなんてって」
キコ「ちょっとあんまりよね。ひどいじゃん。ちかちゃんが自殺するのは知ってたけど、まさか医療ミスが原因になってるとは思わなかった」
リエ「そう」
キコ「しかも途中で何度も立ち直るでしょ。それを繰り返した挙句に…」
リエ「復帰できないのが、全く本人のせいじゃないというのがね」
キコ「怪我をしてすぐ死んだんじゃなくて、希望をもって立ち直って、がんばってよくなったのにまた…というのが、もう残酷すぎ」
リエ「かわいそ~(泣)」
キコ「がんばり屋さんが、もうこれ以上がんばれないよ~っていう心の叫びが自殺…それに直面したあの母親のショックと悲しみが、これまたサラリと描かれていて、泣き叫んでもらっても困るからそれでいいんだけど、なんかよけいに心に刺さる」
リエ「うまいですよね~そういうとこ」

 
キコ「しかし長いね。このマンガ。今連載中のローザンヌ・コンクールの話が1回分が数分間の話。スラムダンク?山岸涼子って、少女マンガにしてはコマが結構でかいじゃん。だからよけいになかなか進まないんだよ」
リエ「あの空美ちゃん、最初クミじゃなくてソラミかと思ってた(笑)。マンガ読む前にウィキペディアであらすじチェックした時、ずっとソラミって読んでた」
キコ「先にあらすじ読んだらいか~ん!」
リエ「だって、怖い話だったら読めない(泣)。前にキコさんから借りた山岸作品があまりに怖ったから、それがトラウマになってつい…」
キコ「私の友達が、1巻の最初の頃ですでに挫折。こりゃ児童虐待だ~!って。面白いのはわかるけど、もうこれ以上読めないって(笑)」
リエ「あのおばあさんが怖すぎなんですけど」
キコ「現実にもいるかもよ」
リエ「ええ?いますかね??」

 
キコ「しかし今までいろんなマンガで、貧乏だけど才能があるっていう設定あったけど、この空美ちゃんのパターンはすごい。もうビックリ」
リエ「しかもこの空美ちゃん、顔がかわいくない(笑)」
キコ「しかも児童ポルノだよ(笑)。バレエとは別世界の話がさらりと」
リエ「バレエとは全然関係ない重苦しい話が、いっぱい出てきますよね」
キコ「怖い~」
リエ「虐待された子の特徴が、よく描かれてますよね。表情とか目つきとか、何されても何も感情が湧かない。無口」
キコ「そういうのが上手すぎて、また怖い。空美ちゃんの母親も、あのおばあちゃんから精神的に虐待されてるようなもんだし、そういう関係が重層構造になってるでしょう。その話だけで1つのマンガになる」
リエ「なんでそんなリアルな話が出てくるんですかね…ちかちゃんが受けてるイジメも、今の子供が置かれている状況として伝わってくる」
キコ「本来バレエマンガには必要のないことばっかりだよね。バレエ以外のことで子供が受けている傷まで描いてるからさ~」

 
リエ「山岸涼子、子供いないですよね?こういうことに興味があるのかな」
キコ「自分がされてたとか」
リエ「ええ?!」
キコ「もしくは周りにいたとか。だって全く自分とは無関係で興味のないことだったら、ここまで描く?問題意識もなくこんな嫌なことを、しかもバレエマンガに」
リエ「確かに、ちかちゃんに対する親の強すぎる期待とか、親子関係の問題が妙にリアルですよね」
キコ「もともと山岸作品って、厳格な父親に育てられて発狂する娘とか、そういう歪んだ親子関係から生み出される話が多いんだよ。萩尾望都も最初に自分の体験があって、それでいろんな本読んで勉強して、それが作品に反映されている。山岸涼子にもそういう面があるんじゃないかな」
リエ「この世代の人たちって、みんなそうなのかなあ。親子関係に苦しんでいるという」
キコ「母親が専業主婦で、子供に夢を押し付けたり、いい教育を受けさせようとガツガツしたり、過剰な期待をしたり…そういう世代かもね」
リエ「ちかちゃんの母親も、無意識に子供を追い詰めてますよね」
キコ「自分の旦那には何の期待もしない分、それが子供に。それにしても山岸涼子、徹底してる。自分でも怖いらしいよ。自分のマンガ(笑)」

 
リエ「他のバレエマンガより、体の仕組みやバレエ理論が具体的」
キコ「作者がバレエやってるから、時々解説が入るの(笑)」
リエ「昔の『アラベスク』で出来なかったことを今やってる。有吉京子の『まいあ』もそんな感じだし、今そういう流れなのかも。2人とも同じ場所にいって取材してるし(笑)」
キコ「『まいあ』と『テレプシコーラ』、よくこの2つが同時に始まったよなあ。
いいのかな。バレエマンガの大御所が同時に連載開始して。まあ、方向性が全く違うからいいけど」
リエ「でもやっぱこっちが上ですよね。『まいあ』はどっちかといえば表面的。キャラ萌え(笑)」
キコ「有吉京子は絵がきれいだもん。バレエマンガの王道。ウットリ系」
リエ「それに比べてこっちは…夢の世界どころか、見たくない世界まで見せてくれる(笑)」
キコ「これはバレエマンガじゃないんだよ。だって、バレエマンガがこんなハラハラの仕方する?ハラハラする種類がそもそも違う。だって、バレエを続けるために児童ポルノだよ」
リエ「バレエを描いた物語じゃなくて、バレエ少女の人生を描いた物語ですよね」
キコ「ちかちゃんみたいな子供が自殺したりさ~。『SWAN』でルシィが事故死したのとは訳が違うよ。大人はいいんだよ。バレエに行き詰って自殺しても」
リエ「いいんですか?(笑)」
 
 
キコ「そもそもバリバリのバレエ教師の子供が主役なんて、前代未聞なんじゃ?最初から背負ってるものがある子供がバレエやるなんて、ああ、考えただけで恐ろしい。描くのが難しいと思う」
リエ「バレエ教室の話もリアルですよね。先生同士のことも、いかにもありそう」
キコ「先生によってタイプが違ったり、うちの教室から何人コンクールに出るとかね」
リエ「そんなことまで描いてるバレエマンガ、見たことない」
キコ「だからすごく丁寧。バレエを習っている子供をとりまく環境や背景まできちんと描いてる」
リエ「先生がいっぱい出てくるでしょ。他のマンガの設定だと、先生は普通1人だよ」
キコ「だってややこしくなるから(笑)。その生徒を育てるコーチは1人。宗方コーチでないと(笑)」
リエ「で、微妙な恋愛関係になる(笑)」
キコ「そう。『N.Y.バード』だっけ。気持ち悪いだけだっつーの(笑)」
リエ「そういう話とは無縁みたいですね。これは」
キコ「そっち方面のドロドロまで描かれたら、こっちの身がもたん(笑)」
 
 
リエ「そういや、あのおばあちゃんの入浴シーンが怖くて」
キコ「どこが?」
リエ「昔はバレリーナだったけど、それが衰えて今はこんな体に…っていうところまでモロに表現しているところが。裸の全身が描かれていたでしょ」
キコ「ああ、あったね、そういうシーン」
リエ「体の線が全部見えるように、俯瞰的に描いてあった」
キコ「おばあさんのオールヌードまで見せないよねえ、普通は。さすが普通じゃない山岸涼子」
リエ「あれ、絶対にわざと見せてるわけでしょ」
キコ「残酷。何もかもありのままで…。そういうのを描かせたら、山岸涼子に敵う人はいない」
リエ「ビックリした。そして怖かった(笑)」
キコ「でもあのシーンにより、彼女の哀しみがより強く伝わってくるんじゃない?過去の栄光が、あの老いた裸一つでわかる」
リエ「うん」
キコ「これが映画だったら、そのシーンを撮るかでもめるね。女優はやりたがらないだろうけど、絶対に必要なシーンだから。日本の根性なし女優にはできない。でも、晩年のベティ・デイビスならやる。年取ったシガニー・ウィーバーでもやる。アンジェリーナ・ジョリーなら…そもそも体が衰えていないかも(笑)」
リエ「映画化なんてやめてください(笑)」
 
 
リエ「ちかちゃんが足をくじく原因になったあの紙吹雪。あれがナゾ。あんな危険なこと、最初からやらなかったらいいのに」
キコ「あの時はたまたまみんなが蹴って、一箇所に集まってしまったからいけなかったんだよね」
リエ「でもあの事故の後も、今までどおりにやってなかったですか?ライトを使う演出に変えるとか、そういう工夫をしないのが疑問。現実にもああいう紙吹雪、やるのかな」
キコ「どうだろ」
リエ「他は妙にリアルなだけに、あの紙吹雪だけがどうも納得できん」
 
 
キコ「ほら、みんなの足先だけバババっと描かれてるこのシーン。もうそれだけで怖い。今から何かが起きるんじゃないかという…ハラハラドキドキ」
リエ「そうですねえ」
キコ「この人のマンガ、扉がちょっと開いていても怖くない?何でもないシーンでも不吉な予感がして怖い。これが何かの伏線じゃないかとか…ヒッチコックみたい」
リエ「それはそうと、2部で大きくなって登場したゆきちゃんの前髪、すごくなかったですか?ラインがガタガタで。これ、描き間違い?」
キコ「その後は、そろってるよ」
リエ「久々の登場でいきなり前衛的な前髪だったんで、何事かと(笑)」
キコ「ゆきちゃん、顔が変わったね~。山岸涼子、こんな顔描く人だっけ?ほら、目も離れてるし、こういうの、今風の顔?」
リエ「この人の作風って、人間がみんな白っぽいですよね」
キコ「背景もないよ。真っ白。この人、基本的に人間しか描かない。この空白がこれまた怖い」
 
 
キコ「これを読んで、バレエ界の過酷さがもう…すごく現実的でしょ。苦しい試練を乗り越えて賞を獲っても、いつかは辞める日がくる。あんなにがんばって拒食症になりながらやってきても、いつかは別の道を行かなきゃいけない日がくるという」
リエ「まあ、その分根性がついたということで」
キコ「今までのバレエマンガでは、そんな現実には触れないからさ。のしあがっていく主人公に焦点を当ててるから。で、成功を手にしてハッピーエンド」
リエ「従来のバレエマンガが与えてくれるような夢を期待すると、裏切られますよね。まだ終わってないけど(笑)」
キコ「だって、バレエやるために児童ボルノだよ。なんべんも言うけど」
リエ「まあ、それは極端としても(笑)」
キコ「だいたい、バレエをやってる子供たちの物語をここまで丁寧に描いたマンガを読むの初めてだから、カルチャーショック」
リエ「だから、これはバレエマンガじゃないんだって(笑)」
 
 
キコ「第2部で登場したナゾの中国系ダンサーは、空美ちゃんだと思う」
リエ「私もそう思った~!」
キコ「顔は変わっていても、目つきはそのまんま」
リエ「名前が変わってるけど?」
キコ「どっかの大富豪の養女になったとか」
リエ「男と偽って『青い鳥』を踊ってから、姿を消してますよね」
キコ「あれに目をつけたどっかのパトロンが養女にして…」
リエ「あり得る~」
キコ「母親とおばあちゃんには多額のお金を支払い、縁を切らせるの。でもまた、そのうちまた絡んでくるという」
リエ「あのおばあちゃんは、なかなか死にそうにないな(笑)」
キコ「で、結局ゆきちゃんが振り付け師になって、空美ちゃんの振り付けをするの。2人が組んでバレエ界に衝撃を与えるような作品を作るの」
リエ「振り付け師に?」
キコ「あの子、どうも振り付けの才能がありそうじゃん。そういう方向に持っていきたそうな匂いがプンプンする。だから、ローザンヌは落ちると思う」
リエ「そんな、バレエマンガにはあるまじき展開!」
キコ「山岸涼子はそういう人だよ」
リエ「で、振り付けの才能を見抜いた誰かが、声をかけて…」
キコ「今までのバレエマンガは、ダンサーの話ばっかりだったでしょ。現実として日本人で世界的な振り付け師もいないし、ダンサーではなく振り付け師をマンガの題材にするという発想もなかった」
リエ「なるほど」
キコ「そこで、主人公が振り付け師として才能を開花させるというバレエマンガを描いたわけよ。そこがこの作品の新しいところ」
リエ「決めちゃっていいんですか(笑)」
キコ「だって、ゆきちゃんと空美ちゃんがダンサーとして対決するとこなんて、見たくないよ。あの2人が戦ってしまったら、ありきたりすぎ。勝ち負けじゃない。あの2人の関係は。コラボよコラボ」
リエ「そこまで話が展開するの、いつなんでしょうねえ…先は長い」
 

プロフィール
HN:
リエ&キコ
性別:
女性
自己紹介:
リエ
1985年生まれ。最初に読んだのは「アタックNo.1」。小学校低学年で「りぼん」を読み始めるが、「セーラームーン」につられて「なかよし」に。CLAMP作品や「ふしぎ遊戯」などのファンタジー系にハマる。
母の影響で萩尾望都、竹宮恵子、里中満智子、池田理代子、美内すずえ、有吉京子など上の世代の少女マンガを読む。弟の影響でジャンプ・サンデー系少年マンガ(鳥山明、冨樫義博など)を読む。
高校で「花とゆめ」から新書館系に移行し、マニアックな方面に行き着いたところでオタク卒業(?)。最近読んでいるのは、「聖☆おにいさん」「ギャクマンガ日和」「もやしもん」「夏目友人帳」「まいあ」など。

キコ
1965年生まれ。幼少期は「りぼん」で育ち、初めて泣いたマンガは犬が死ぬマンガ(立ち読み)。小学校の時、梅図かずおの「洗礼」に衝撃を受け、文字通り梅図かずおの洗礼を受ける。
中2の時に親友から萩尾望都と竹宮恵子を紹介され、マンガにとりつかれる。しばしのブランクを経て、現在マンガ病が再熱。友人の影響で、ギャグマンガや少年マンガなどあらたなるジャンルにも食指を伸ばす。
好きな漫画家は萩尾望都、松本大洋、山岸涼子、岡野玲子、くらもちふさこ。なぜか大島弓子を読んでおらず、そのため現在爆読中。最近のオススメは曽田正人「昴」。


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